好きな事を仕事にすると言うこと、
私は、デザインの仕事、絵を描く事を仕事にしましたが、世間一般的には「好き」を仕事に出来た幸せな部類に入るのだと思います。
でも、私は「好き」を仕事にする事について、初めから抵抗がありました。
好きなことをして、嫌いになったらいやだよね、
せっかくの好きなことなのに、仕事にすることで、好きじゃなくなるんじゃないか、って。
なので、一番大好きな音楽は仕事にはせずに、
2番目に好きな絵を描くことを仕事にすることにしたのです。
結果的に、
やっぱり、自分のために絵を描くことは全くなくなりました。
そして、好き、という感情も持てなくなっていました。
それは、自分の好きなように描くことをせずに、他人の言いなりになってきたからでした。
人からさせられる、
言われた通りに作る、
となった時に好きではなくなったのでした。
でも、人より得意なことは確か、
お金をもらえることも事実、
なので、仕事としてやっていこうと思ったのでした。
クライアントという発注者がいる、その人の望むものの表現者となろう、
デザイナーは、その技術を使ってクライアントの希望を叶える「オペレーター」なんだ。
私は、デザインという仕事をそう認識して取り組んできたのです。
これは、仕事だ。
表現をする仕事が、デザインという仕事だ。
今もそう思って、デザイン業界に携わっている方もいるかもしれません。
でも、それは「自分の人生」ではないのではないでしょうか。
「その人の仕事」では、ないのです。
オペレーター(が悪いと言う事ではないのですが)もしくは、代弁者であって、自分自身ではないと思うのです。
私も、デザイナーの方からの発注には重宝されました。
発注通りに出来上がってくる、
忙しい自分の代わりに、思った内容のものが出来てくる、
自分が苦手な表現をやってのけてくれる、
それに、私の感覚を少しプラスできれば、満足のいく「仕事」でした。
でも、一般の方からの発注には、
何をやってくれるのかわからない、
期待したものにならない、
伝え切らない、
そう、どんなものを作ってくれるのかワクワク発注している人には、こたえることは出来ていなかったのです。
むしろ私も、内容もイメージも決まってないのに発注してくれるな、決まってから言ってよ、と思っていました。
それって、「私」に発注してくれているのに、
私が「私」を信頼していないがばかりに、
「私の仕事」を放棄していたんですよね。
そりゃ、自分の表現が出来ないので、好きではなくなるわけです。
私はこういう人間よ、 私はこんなことが好きよ、
こんなことが得意よ、
こういう表現ができるのよ、
それに共感してくれる人が「私」にデザインを頼んでくれるように、
私が「私」をもっと好きになって、惚れていかないと。
ようやく気づいたのでした。
私が今までしてきた「仕事」は、私のものであって、私のものでない。
「好き」を仕事にするということは、
自分自身に惚れる、ということに他ならないのです。
今、好きなことを仕事にすることに、昔の私のように躊躇したり不安をいだいている人がいたら、伝えたいんです。
好きなことを仕事にして、嫌いになるのは、自分を好きでいられないから。
自分の表現にとことん惚れたら、自分の好きなことを仕事にしたときに、本当に幸せな仕事ができます。
またひとり、新しいデザイナーが生まれていくことを私は助けていきたい。
今後、自分のデザインに取り組むとともに、そんな若者も助けていきたい、そんな気持ちです(*´ω`*)
カテゴリ: デザイナーになるには , 今日のありがとぉ♡ブログ