アルケミストからのメッセージ


「アルケミスト」読んだことがありますか?

先日前半を読んでから、なかなか時間がなくて、ようやく続き後半を読み終えました。

同じ本でも響くところは違う

20代の時、デザイン事務所を一緒に立ち上げた友人が貸してくれた本でした。

なので、最初に読んだのは25年ぐらい前ってことですね。

同じ本を読んでも、人によって、その時期によって、心に響くことは違います。

少年の宝探しの冒険物語ですが、人生に大切なことがたくさん書かれています。

なので、世界的なベストセラーとなっていて、全世界で5番目に読まれているそうですよ。
1位が聖書なので、どれだけすごいか、ビックリしました。

日本ではそれほど読まれていないですよね。

子供の時から、世界の名作全集とか読んできましたけど、その中にはありませんでしたし。

精神世界からのメッセージ性の強い作品なので、
日本では広まると困る人が多かったのだと推測します(;´∀`)

初めて読んだときの印象が残っていて、
前半を読んだときは「自分探しの旅をする少年」という解釈をしていました。

なので、最後は「大切なことは一番身近にあるよ」という終わり方だったと思いこんでいました。

今読んでも、そういう解釈の人もいるでしょう。

でも、今回読み終えた感想としては、
「夢を諦めるな」というメッセージを私は受け取りました。

そういう意味でも、多くの人にその時その状況によって、その人に必要なメッセージを含んだ物語なので、世界中で読まれているのだと思います。

おそらく、私もまた違う状況の時に読んだら、違った感想になるのでしょう。

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多様性を受け入れる

ベースとなるストーリーとしては、
自分との対話をしていくことで、自分の信念に従って宝物を探しに行くという感じです。

その中で、主人公の少年は、たくさんの人に出会っていくのですが、
それぞれの生き方、人種によっての価値観の違いが丁寧に語られています。

そして、その人達の誰に染まるわけでもない主人公の人格が作られていくんですね。

始まりがそもそも「旅をして世界を見たい」という少年の物語です。

なので、老若男女、賢人や商人、部族のリーダーや長老など、その立場、境遇によって人生の目的も大切にしていることも全然違うのです。

日本の教育のように協調性を求められたり、善悪も決まっていたりしません。

部族間の戦争についての説明でさえ、どちらかを悪者にはしていません。

「お互いが自分たちの領土を守るために戦っていて、どちらにもアラーの神がついているので、この戦いは長引くだろう」という感じです。

どちらかが正義で、敵は悪という書かれ方はしていません。
主人公の少年も、そのどちらにつくわけでもなく、自分に対して殺意を抱いた相手が「敵」となるだけなのです。

そういう中立の立場だったり、他民族の考え方、ならわしを尊重する考え方などは、日本の教育には見られないものだなと思いながら読んでいました。

自分と相手の価値観が違う、ということを日本人はあまり意識していません。

「結婚相手には同じ価値観の人が良い」と平気で言います。

同じ価値観の人など存在しないということを認めたくないんですね。

100人いれば、100人の価値観があります。

似た価値観を持っている場合もありますが、それは一部であって、他の価値観も持っているということが受け入れられないんですね。

学校教育では、みんな同じに、平均的に、同じ目標に向かって、サラリーマン的思考を刷り込まれていきますから。

Aという事柄に同じ意見をもって共感したとしても、Bという事柄について違う意見になったときに「裏切られた」と思ってしまったりするわけです。

相手は自分とは違う価値観を持っているんだと気づいた時に、
それを尊重して深入りせず、変えようとせず、自分は自分のやり方を通す、そういうことを日本では学べません。

親や、教師や、上司など、立場が上の者の価値観に強制的に合わせさせられ、自分を否定されていくと、自分で考えることをしなくなっていきますよね。

多様性を受け入れるということは、相手を尊重することだけでなく、
相手のことや自分のことを、ちゃんと考えるということでもあります。

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自分との対話

物語の中で、少年は自分の心と対話し続けます。

それこそ、心の中には善悪があり、天使と悪魔がいて、
夢を追い続けることと、妥協するという甘い誘惑が戦い続けます。

私も毎日のように書いてますが

「自分が本当はどうしたいのか」

それをとことん考え続けるんですね。

それができるようになってこそ、相手の立場になって考えることも出来るし、
他のたくさんの人にしてあげられることも考えることができます。

自分がどうしたいか、何をしたいのか分かっていないままで、
誰かを幸せにすることはできません。

また、物語の中で何度も言われる「前兆を読む」という表現ですが、
これは、私は宇宙からのメッセージを受け取ること、その直感を信じること、
だと思います。

神は変えられない未来は教えない、
変えることができる可能性がある場合だけ、前兆として教えてくれる、
そんな表現がありました。

ということは、前兆として何か感じ取ったときは、それを受けてどう行動するかで、自分の望む未来を作ることができるということですよね。

少年は砂漠とも対話し続けます。

自然が、どういう状況の時に、どういうメッセージを送ってきているのか、羊飼いの時から慎重に感じ取ってきました。

ずっと、心のレーダーをにらみ続けろということではありません。

必要なときには、ちゃんと目に入るんです。
その時に、気づけるかどうかなんですね。

自然からは離れた生活をしている私達一般の日本人にも、
空気の匂いや天候、風はたくさんのことを教えてくれます。

気圧が下がって天気がくずれそうなとき、雷が怖い先代のゼファーはすぐにソワソワ怯え始めました。

その後、私も雨の匂いに気づくという感度です。

実際に臭覚や、体感で感じ取る以外にも、第六感とも言われる直感は、もっとたくさんのことを感じ取ります。

遠くの人の気持ちや思いも、本当はちゃんと届いているのに、気づかないふりをしているだけです。

そういえば〜と思い出した友達から、急に電話がかかってくるとかありませんか?

私達の中にも、ちゃんとそんな「前兆を読む力」は備わっているんです。

にもかかわらず、目に見えるもの以外を否定する教育を受けてきているがばかりに、その力を忘れてしまっています。

もっと、自分の心と対話する時間をもつことで、その感覚は取り戻せますよ。

今回、このアルケミストを読んで、つくづく日本の教科書にも取り入れて、しっかり読み込んでほしいな〜と思いました。

もしこのブログを読んでくださっている人に子供さんがいたら、ぜひ読ませてあげてください。
今は文庫になっているので600円とかで読めます。
大きな本屋さんにはありますよ(*^_^*)

夢を諦めるな!

あなたは、自分がどうしたいか、どれぐらいの頻度で考えますか?

そんなことを考えるヒマもない、という人もいるかもしれません。

日常の生活で頭が一杯一杯になっていたら、自分がどんな夢を持っていたのか思い出すこともないでしょう。

でも、ほんの5分でいいです。

コーヒーを飲む、トイレに座る(笑、
寝る前のふとんをかぶったとき、

そんな短い時間でいいんです。

「私はどんな生き方をしたいんだろう」

「子供のときは、どんな夢を持っていたんだろう」

「これから、どんなことならできるだろう」

自分と対話する時間をもってください。

自分の人生を諦めてしまわないでください。

自分の可能性を消してしまうのは、他の誰でもなく自分です。

自分が望む生き方をしていいんですから(*^_^*)

今すぐ、何もかも捨ててとはもちろん言いません。

今のあなたも、過去のあなたがどこかで望んだから「今」があります。

ただ、意識していなかっただけです。

今から「自分がどうしたいのか」意識して過ごしてみてください。

それが、自分の人生を自分で歩む一歩です(*^_^*)

今日は、そんな夢を思い出させてくれたアルケミストの本にありがとう(*^_^*)

前回のアルケミストの前半についての記事はこちら


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